創世記:コミュニティからのリクエスト
Capgoの種は、私がソロメーカーとしての旅を始める遥か前に蒔かれていました。2020年7月8日、alexcrooxという名のコミュニティメンバーが、後にCapgoの青写真となるプラグインリクエストを提出しました。
このリクエストは、「Capacitor Hot Code Push」プラグインの必要性を以下の重要点で概説しました:
- プラットフォーム: AndroidとiOS両方のサポート。
- 既存のソリューション: MS Code Push(Capacitorのサポートがない)やApp Flow(高価で柔軟性に欠ける)など、現在のオプションの限界を指摘。
- 説明: アプリストアのレビュープロセスを経ることなく、アプリのjs/css/htmlをリアルタイムで更新する機能。
- 主要機能:
- 開発者が選択したサーバー/エンドポイントからの無線更新を可能にする。
- 更新されたdistフォルダのzipファイルをダウンロードし、展開して、Capacitorに新しいディレクトリから起動するよう指示する。
- 更新の検証、インストールのタイミング、選択的な更新のダウンロードなどの追加機能。
この包括的なリクエストは、65のいいねと25のハートリアクションを集め、大きなコミュニティのサポートを得ました。これは、Capacitorエコシステムにおけるこのようなソリューションへの強い需要を明確に示していました。
1年以上後に私がこのリクエストを見つけた時、自分のプロジェクトで直面していた課題と深く共鳴しました。それは、このようなツールの必要性の確認となり、後にCapgoとなるものの道筋を示すものとなりました。
このプラグイン提案に対するコミュニティの熱意は、私個人の経験と相まって、Capgoの開発の原動力となりました。これは、アイデアから実装までの期間が1年以上にわたる場合でも、オープンソースコミュニティがニーズを特定し、ソリューションを生み出すことができる完璧な例です。
新しい章の始まり
Capgoの物語に入る前に、舞台設定をすることが重要です。2021年、私はCashstoryのCTOの役職を辞め、株式を売却するという人生を変える決断をしました。これは不確実性に満ちていながらも、無限の可能性を秘めたソロメーカーとしての旅の始まりでした。
貯金を安全網として、私は新しい冒険に乗り出しました。ポルトガルのリスボンでデジタルノマドとして生活し、街のテックシーンと文化を楽しみながら、情熱的なプロジェクトに焦点を当てていました。私の主な焦点は、モバイルアプリのクロスフィットタイマーであるCaptimeでした。このプロジェクトが、もっと大きな何かを生み出すことになるとは、当時は知る由もありませんでした。
リスボンのスタートアップエコシステムのエネルギーとデジタルノマドライフスタイルの自由は、イノベーションにとって完璧な背景を提供しました。世界中の起業家や開発者に囲まれたこの環境で、Capgoの種が蒔かれたのです。
[以下略…]